米とメートル法

 100802
「米」を国語辞書で引いてみると、私たちが良く知っている「米」の説明とともに「メートル・長さの単位」と書いてあります。10米、100米など日常でも時々使いますね。なぜ「米」がメートルになったのでしょう?

これは、明治時代に当時の中央気象台(現在の気象庁)が国際単位であるメートル法を導入するときに、音訳で「米突」(メートル)と漢字を定めたのが始まりと言われています。1891年から各気象台で気象観測の月報などに使用して、新聞などでも使われたことから徐々に一般にも広まったと言われています。ここから「米」一字だけでメートルの意味するようになりました。

この時に定められた長さの単位が、米 粍 糎 粉 米 籵 粨 粁で、「米」に漢字の「千」を付け加えて「粁」(キロメートル)、100分の1を意味する「厘」を付けて「糎」(センチメートル)、1000分の1を意味する「毛」を組み合わせて「粍」(ミリメートル)と分かりやすく作られました。

ちなみにこの時、重さの単位も同時に考えられていて、同様にグラムのフランス語読み、ガラムを「瓦蘭姆」と音訳後「瓦」と省略し、長さと同じ方法でミリグラム「瓱」、キログラム「瓩」などと造語したようです。体積も「立」リットル、「竕」デシリットル、「竍」デカリットル、「竏」キロリットルと作られました。

このように、明治の人たちが知恵を絞って考えた漢字も今ではあまり使われなくなってきました。少し残念な気もしますね。


粍(ミリ)=ミリメートル(mm)
糎(センチ)=センチメートル(cm)
粉(デシ)=デシメートル(dm)10分の1メートル=10センチメートル
籵(デカ)=デカメートル(dam) 10メートル
粨(ヘクト)=ヘクトメートル(hm) 100メートル
粁(キロ)=キロメートル(km)

<参照・出典:岩波書店「広辞苑」、学研「漢字源」>
2010.08.02 Monday お米の話3 00:00 comments(0)