〜ブラジル編〜 お米は「国民食」に欠かせない!

世界お米の旅〜ブラジル編〜お米は「国民食」に欠かせない!

お米は世界中で食べられています。

毎月ひとつの国をピックアップして、その国のお米料理をご紹介する「世界お米の旅」。

最終回の今回は地球の裏側、ブラジルへの旅です。ナビゲーターは神戸にある日本最初のサンバショーレストラン「コパ・カバーナ」の田中康友さん。

連日連夜本格的サンバショーが楽しめ、ブラジルの味覚が味わえると評判のお店です。

ブラジルは南アメリカ大陸最大の国。

2008年は日本からブラジルへの移民100周年で、移民たちを乗せた船が出港した神戸でも記念式典がおこなわれました。

日系人の影響で日本食でごはんを食べているのかと思えば、「ブラジルでは和食はステイタスのある食事ですので、特別な時にしか…」とのこと。

「でも、日本人の来るずっと以前から、みんなごはんを食べていますよ」ということですが、どんな感じで食べているのでしょう。


ブラジルの主食は、お米と「フェジョン」という、小豆と同じくらいの大きさの黒豆。

お米もフェジョンもそれぞれ炊いて、鶏のフライ、牛や豚の煮込み、魚料理などのおかずと一緒に食べるのが一般的だとか。

「朝はパン、昼と夜はごはん」で、お米はインディカ米が主流。

お米を炊く時にはオリーブオイルと塩を入れるので、ごはんにはほのかな塩味と香りが。


では、ブラジルを代表する料理は?「やはり爛侫Д献腑◆璽性瓩任靴腓Α廚氾鎮罎気鵝

家庭でも、レストランでも、好んで食べられているブラジルの「国民食」です。


その起源は、奴隷として連れて来られたアフリカ系黒人たちの食事にあります。

プランテーションでの過酷な労働を余儀なくされた彼らに与えられた食べ物は、フェジョンなどの豆と主人たちが食べない肉の切れ端、豚の尻尾や耳、豚足、スペアリブなどの部位でした。

これらの肉は保存のため塩漬けにして発酵させ、それを豆と一緒に煮込んで食べたそうです。

今ではすっかり広く定着し、ある高級ホテルのレストランでは土曜の昼の看板料理として売り出すまでに。

「フェジョンは抗酸化物質のアントシアニンが豊富ですし、豚の尻尾や耳、豚足にはコラーゲンがたっぷりで、健康食として見直されているのです」。

しかもニンニクも入ってスタミナ豊富。

塩分の補給源としても秀逸で、奴隷たちの厳しい労働を支えたのも頷けます。

「サッカーのロナウジーニョ選手もここでフェジョアーダを食べましたよ。中南米でもフェジョアーダ風の料理は定着していますが、パナマ出身のホームラン王・セギノール選手(楽天)もここでよく大盛り2・3杯食べていました」
と、スポーツ選手にも大人気だとか。


そのフェジョアーダに、ごはんは欠かせません。

ガーリックライスに、カレーのようにしてかけます。

ほかにケール(青汁の原料)の炒め物を添え、タロイモなどの粉末を炒ったファロファをふりかけのようにごはんにトッピングして食べることが多いそうです。

本場ブラジルのフェジョアーダはかなり塩辛いので、口直しにオレンジを食べるとか。

「ラムベースのカクテル爛エピリーナ瓩箸盥チ蠕」と田中さん。

オレンジも、さとうきびが原料のラム酒もブラジルの名産品。地産地消ですね。


お米料理はほかにも、「カンジャ」という鶏のスープで炊いたおじやが有名。病み上がりの時にはエネルギー源として好まれるそうです。

今回もレシピを伺ったのですが、「いつも大鍋で炊くので正確な量がわからない」とのことで、大まかな作り方の手順を教えていただいたのでご参考まで。


ブラジル編〜お米は「国民食」に欠かせない!フェジョアーダ

豚の尻尾、耳、豚足、スペアリブ、牛かたまり肉などを粗塩で漬ける。塩の量は肉の量の約半分。水が出たら捨て、そのたびに粗塩を補いながら、3〜4日おく。
塩漬けした肉を洗う。スペアリブなどを黒豆と水といっしょに圧力鍋に入れて15分煮る。
フライパンでニンニクとたまねぎのみじん切りをきつね色になるまで炒める。
と豚の尻尾や耳、豚足などコラーゲンの部位、ソーセージ、ローリエを△貌れ、さらに10分煮る。
ニンニクのスライスをフライして、炊いたごはんに混ぜる。
い鉢イ鯤漫垢隆錣棒垢蠅弔韻討任あがり!食べる時はカレーのようにごはんにかけながら。


食べてみると黒豆のうま味と渋み、塩漬け肉の塩味がほどよく絡み合い、意外に繊細な味わい。

ニンニクの強い風味が食欲をそそり、ごはんとの相性も抜群でさらりと食べられます。

しかも、食べると元気が湧いてくるから不思議。

でも「コパ・カバーナではリオ・デ・ジャネイロ風のフェジョアーダを日本人に合うようにアレンジしています。

本場のは臭いがきつくて塩辛く、日本人には強すぎるでしょう」とのこと。

「塩漬け肉を常備していない家庭ではちょっと手間がかかるので、フェジョアーダはぜひコパ・カバーナで!」と田中さん。

本格サンバショーを観ながら味わえばまた格別ですよ!


スタミナ満点のフェジョアーダは、ブラジルの勢いの源なのかもしれません。

日本から一番遠い場所でも、お米は人々のパワーとなっているのですね。



取材協力:コパ・カバーナ
神戸市中央区下山手通2-4-13
永都ビル神戸1番館B-1
TEL/078-391-0888
http://www.copacabana.jp/

2010.12.08 Wednesday 世界お米の旅 00:00 comments(0)